Japanese
English
症例報告
疣状の外観を呈した乳輪下膿瘍の1例
A case of subareolar breast abscess with verrucous appearance
国本 佳代
1
,
西山 瑞穂
1
,
上中 智香子
1
,
貴志 知生
1
,
山本 有紀
1
,
古川 福実
1
,
高木 正
2
Kayo KUNIMOTO
1
,
Mizuho NISHIYAMA
1
,
Chikako KAMINAKA
1
,
Tomoo KISHI
1
,
Yuki YAMAMOTO
1
,
Fukumi FURUKAWA
1
,
Tadashi TAKAGI
2
1和歌山県立医科大学皮膚科学教室
2住友病院形成外科
1Department of Dermatology,Wakayama Medical University,Wakayama,Japan
2Division of Plastic and Reconstructive Surgery,Sumitomo Hospital,Osaka,Japan
キーワード:
乳輪下膿瘍
,
扁平上皮化生
,
陥没乳頭
Keyword:
乳輪下膿瘍
,
扁平上皮化生
,
陥没乳頭
pp.225-227
発行日 2010年3月1日
Published Date 2010/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102533
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要約 27歳,女性.2006年6月初旬頃より右乳輪皮下に米粒大の腫瘤が出現した.近医で内服抗菌薬で加療されたが改善傾向なく,徐々に増大し,乳頭全体が疣贅状となった.他院での生検にて乳頭腫と診断され,当科を紹介された.乳頭はつぼみ状の腫瘤となり,内腔には角質様物質が充満していた.陥没乳頭の既往があり,左側も軽度の陥没乳頭を認めた.右乳頭の温存は不可能と考え,全切除術を施行した.術中,切断された乳管より黄色の膿汁分泌を認めた.切除病理標本では異型性の乏しい扁平上皮の乳頭状増殖を認め,乳管の一部は扁平上皮化生を示していた.病理組織所見および陥没乳頭の既往より乳輪下膿瘍と診断し,感染を伴ったことにより乳頭が疣状の外観を呈したと考えた.
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