Japanese
English
症例報告
ダーモスコピーで色素性病変が疑われたBowen病の1例
A case of Bowen's disease suspected pigmented lesion by dermoscopy
林 裕嘉
1
,
森 布衣子
1
,
木花 いづみ
1
,
斉藤 玲子
2
,
田中 勝
2
Yuka HAYASHI
1
,
Nuiko MORI
1
,
Izumi KONOHANA
1
,
Reiko SAITOH
2
,
Masaru TANAKA
2
1平塚市民病院皮膚科
2東京女子医大東医療センター皮膚科
1Division of Dermatology,Hiratsuka City Hospital,Hiratsuka Japan
2Department of Dermatology,Tokyo Women's Medical University Medical Center East,Tokyo,Japan
キーワード:
Bowen病
,
色素沈着
,
ダーモスコピー
Keyword:
Bowen病
,
色素沈着
,
ダーモスコピー
pp.59-62
発行日 2010年1月1日
Published Date 2010/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102493
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要約 89歳,女性.数か月前に左足背の1mm大の褐色点に気付き,徐々に拡大した.初診時,左足背に5mm大表面粗糙でわずかに扁平隆起する黒褐色斑がみられ,ダーモスコピーでは非定型ネットワーク,小点状血管,不規則線条を認めた.上皮内表在拡大型悪性黒色腫を疑い3mm離し切除したが,組織は典型的なBowen病であった.Fontana-Masson染色で,不規則な表皮肥厚のなかに不均一なメラニン沈着があり,ダーモスコピーの非定型色素ネットワークに対応した.色素性Bowen病は,その色調から悪性黒色腫in situと鑑別が困難で,黒色腫の診断での広範囲切除を受けた症例の報告もある.色素性病変をダーモスコピーで評価する際には,稀だが色素性Bowen病も考える必要がある.
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