Japanese
English
症例報告
乳頭状エクリン腺腫の1例
A case of papillary eccrine adenoma
水野 尚
1
,
長谷 哲男
1
,
中嶋 弘
1
,
北村 均
2
Takashi MIZUNO
1
,
Tetsuo NAGATANI
1
,
Hiroshi NAKAJIMA
1
,
Hitoshi KITAMURA
2
1横浜市立大学医学部皮膚科学教室
2横浜市立大学医学部附属病院病理部
1Department of Dermatology, Yokohama City University School of Medicine
2Laboratory of Anatomical and Surgical Pathology, Department of Pathology, Yokohama City University School of Medicine
キーワード:
乳頭状エクリン腺腫
,
免疫組織化学
,
細胞間分泌細管
Keyword:
乳頭状エクリン腺腫
,
免疫組織化学
,
細胞間分泌細管
pp.857-860
発行日 1997年9月1日
Published Date 1997/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412902323
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
48歳,女性.10歳頃より生じた右大腿内側の小腫瘤.組織学的に真皮全層に大小多数の管腔構造を認め,管腔壁内側の細胞は管腔内へ乳頭状に突出するという典型的所見より乳頭状エクリン腺腫と診断した.腫瘍組織はCEA陽性で細胞間分泌細管が認められた.またS−100蛋白,EMA,BRST1染色陽性で,BRST2染色陰性であることより腫瘍組織はエクリン腺分泌部の性質を示すものと考えられたが,CA19-9染色陽性であることよりエクリン腺導管部の性質も合わせ持つと推定された.汗腺腫瘍,エクリン腺系とアポクリン腺系の鑑別には細胞間分泌細管の確認,CA19-9,BRST2染色が有用と思われた.
Copyright © 1997, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.