Japanese
English
症例報告
性器ヘルペスよりウイルス性髄膜炎をきたした1例
A case of genital herpes simplex virus infection associated with viral meningitis
松田 晴奈
1
,
後藤 瑞生
1
,
片桐 一元
1
,
藤原 作平
1
Haruna MATSUDA
1
,
Mizuki GOTO
1
,
Kazumoto KATAGIRI
1
,
Sakuhei FUJIWARA
1
1大分大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology,Faculty of Medicine Oita University,Yufu,Japan
キーワード:
性器ヘルペス
,
髄膜炎
,
血清学的診断
Keyword:
性器ヘルペス
,
髄膜炎
,
血清学的診断
pp.775-777
発行日 2009年9月1日
Published Date 2009/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102411
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要約 24歳,女性.外陰部に掻痒感,疼痛が出現し,近医を受診した.性器ヘルペスと診断され,バラシクロビルの内服で治療されたが,経過中に頭痛,発熱,項部硬直が出現した.髄液検査にて,細胞増加とHSV-DNAを認め,性器ヘルペスによるウイルス性髄膜炎と診断された.血清中の抗体価よりHSV感染の感染初発であり,臨床症状からHSV-2型の感染が疑われた.アシクロビルを1日に1,500mg/日,10日間投与したところ,髄膜刺激症状は著明に改善し,外陰部の皮疹も痂皮化し,10日目には両者ともに治癒した.HSV-2型は神経節に潜伏しやすく,頻回の再活性化により再発性単純ヘルペス髄膜炎を起こすことがあるため,再発に留意する必要がある.
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