Japanese
English
症例報告
尿閉を併発した単純ヘルペスウイルス2型初感染による性器ヘルペスの1例(Elsberg症候群)
A case of urinary retention complicated by primary genital infection with herpes simplex virus type 2 (Elsberg syndrome)
岩崎 慈子
1
,
本田 まりこ
1
,
福地 修
1
,
石地 尚興
1
,
新村 眞人
1
Shigeko IWASAKI
1
,
Mariko HONDA
1
,
Osamu FUKUCHI
1
,
Takaoki ISHIJI
1
,
Michihito NIIMURA
1
1東京慈恵会医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, The Jikei University School of Medicine
キーワード:
性器ヘルペス
,
単純ヘルペスウイルス
,
尿閉
,
Elsberg症候群
Keyword:
性器ヘルペス
,
単純ヘルペスウイルス
,
尿閉
,
Elsberg症候群
pp.357-360
発行日 2001年4月1日
Published Date 2001/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903529
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52歳,女性.夫と性交渉があり,その4日後から外陰部に疼痛を伴う水疱,びらんが多数生じた.さらに39℃台の発熱を認め,排尿困難となったため,第6病日に受診した.外陰部のびらん面より単純ヘルペスウイルス(herpes sim—plex virus,以下HSV)の2型が分離同定され,血中のウイルス抗体価の推移より性器ヘルペス初感染と診断した.尿閉を併発していたことよりElsberg症候群を疑った.髄液検査ではPCR法でHSV-DNAは検出されなかったが,尿閉の原因として排尿時痛だけではなく,HSVによる仙骨神経根障害により膀胱直腸障害を起こしたものと考えた.
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