Japanese
English
症例報告
四国の平野部で発生した両下腿重症凍傷の1例
A case of severe frostbite of the lower legs in the plains of Shikoku
光野 乃祐
1
,
森 秀樹
2
Daisuke MITSUNO
1
,
Hideki MORI
2
1松山市民病院形成外科
2愛媛大学医学部附属病院皮膚科形成外科診療班
1Department of Plastic Surgery,Matsuyama Shimin Hospital,Matsuyama,Japan
2Department of Dermatology(Section of Plastic and Reconstructive Surgery),Ehime University School of Medicine,Toon,Japan
キーワード:
重症凍傷
,
ホームレス
,
両下腿切断
Keyword:
重症凍傷
,
ホームレス
,
両下腿切断
pp.729-732
発行日 2009年9月1日
Published Date 2009/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102400
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要約 50歳,男性.愛媛県松山市内の山中で12月に3週間ほど野宿をしていて,両下腿凍傷を受傷した.初診時凍傷の亜急性期であり,高度脱水による腎不全も認めた.入院し全身管理と並行してプロスタグランディン製剤の静注,スルファジアジン銀クリーム塗布により保存的治療を行った.組織の壊死は骨まで及び,広範囲な骨髄炎を併発したため,入院22日目に両膝下での切断を行った.術後はリハビリにより両義足,T字杖歩行で長距離歩行も可能になり,早期に退院した.比較的温暖な地域においても条件によっては重度の凍傷が発生することがあり,凍傷の病態,治療の知識が必要であると認識させられた症例であった.
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