Japanese
English
症例報告
Mucinous carcinoma of the skinの1例
A case of mucinous carcinoma of the skin
上村 春子
1
,
井上 卓也
1
,
平島 徳幸
1
,
三砂 範幸
1
,
成澤 寛
1
Haruko UEMURA
1
,
Takuya INOUE
1
,
Noriyuki HIRASHIMA
1
,
Noriyuki MISAGO
1
,
Yutaka NARISAWA
1
1佐賀大学医学部内科学皮膚科
1Division of Dermatology, Department of Internal Medicine, Faculty of Medicine, Saga University, Saga, Japan
キーワード:
mucinous carcinoma of the skin
,
顔面腫瘍
,
汗腺系腫瘍
Keyword:
mucinous carcinoma of the skin
,
顔面腫瘍
,
汗腺系腫瘍
pp.655-658
発行日 2008年8月1日
Published Date 2008/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102069
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要約 59歳,男性.13歳頃より鼻部左側に小豆大の結節が出現し,徐々に増大してきた.初診時,鼻部左側に直径2.5cmの皮下腫瘤の上に,直径1.5cmの毛細血管拡張を伴う淡紅色,弾性硬,透明感のある半球状腫瘤があり,圧痛なく,可動性は良好であった.病理組織像で,真皮内に線維性隔壁で境界された粘液囊胞様構造がみられ,その内部は多量のムチンで満たされ,島状に浮遊するような腫瘍細胞巣を認めた.免疫組織学的検査では腫瘍細胞はCK7陽性,CK20陰性,GCDFP-15陽性であった.全身検索の結果,他臓器の悪性腫瘍の所見を認めなかったことから,mucinous carcinoma of the skinと診断した.全身麻酔下に腫瘍辺縁より1cm離し,骨膜および一部眼窩内脂肪織を含め切除し,前額部皮弁で再建した.術後1年経過するが,局所再発および転移所見は認めない.
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