Japanese
English
症例報告
Mucinous carcinoma of the skinの1例―ダーモスコピー所見をそえて
A case of mucinous carcinoma of the skin:Its dermoscopy findings
吉田 理恵
1
,
和田 直子
1
,
中捨 克輝
1
,
斎藤 京
1
,
永尾 圭介
1
,
田中 勝
1
Rie YOSHIDA
1
,
Naoko WADA
1
,
Katsuki NAKASUTE
1
,
Hitoshi SAITOH
1
,
Keisuke NAGAO
1
,
Masaru TANAKA
1
1慶應義塾大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology,Keio University School of Medicine
キーワード:
mucinous carcinoma of the skin
,
ダーモスコピー
,
whitish network
Keyword:
mucinous carcinoma of the skin
,
ダーモスコピー
,
whitish network
pp.180-182
発行日 2005年2月1日
Published Date 2005/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100049
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要約
69歳,男性.右頬部に約2年前より皮疹が生じ,徐々に増大した.受診時,12×9mm大の扁平隆起性で光沢を有する淡紅色結節であった.ダーモスコピーではwhitish networkに囲まれた桑実状の淡褐色小球を認め,毛細血管の拡張を伴っていた.病理組織学的に線維性隔壁を伴う多房性構造を呈し,粘液様物質の豊富な間質内に島状の細胞塊を認めた.全身検索の結果,他臓器病変はなく,mucinous carcinoma of the skinと診断し拡大切除術を施行した.術後6か月の現在,再発,転移はない.自験例ではダーモスコピーが本疾患の特徴的な組織像を反映していた.本疾患のように臨床的に特徴といえる所見に乏しい場合に,ダーモスコピーは診断に際して有益な情報をもたらすと思われる.
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