Japanese
English
症例報告
Mucinous carcinoma of the skinの1例
A case of mucinous carcinoma of the skin
寺澤 直子
1
,
花田 圭司
1
,
小西 啓介
1
,
沼尻 敏明
2
Naoko TERASAWA
1
,
Keiji HANADA
1
,
Keisuke KONISHI
1
,
Toshiaki NUMAJIRI
2
1京都市立病院皮膚科
2京都府立医科大学形成外科
1Division of Dermatology,Kyoto City Hospital
2Department of Plastic and Reconstructive Surgery,Kyoto Prefectural University of Medicine
キーワード:
mucinous carcinoma of the skin
,
粘液産生腫瘍
,
汗腺腫瘍
,
内臓癌皮膚転移
Keyword:
mucinous carcinoma of the skin
,
粘液産生腫瘍
,
汗腺腫瘍
,
内臓癌皮膚転移
pp.906-908
発行日 2005年8月1日
Published Date 2005/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100258
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要約
46歳,女性.初診の約2年前,右後頭部に皮下腫瘤が出現し,徐々に増大してきた.径30×20mm,弾性軟,可動性はなかった.臨床的には粉瘤を疑い,局麻下に全摘した.組織学的には真皮内に線維性被膜で覆われた充実性腫瘍を認めた.内部はさらに線維性隔壁により明瞭に区画され,隔壁内は粘液様物質が充満していた.個々の腫瘍細胞は小型で大きさは均一であり,核異型性,細胞異型性は乏しかった.腫瘍塊は充実性胞巣構造,一部に管腔様配列を呈し,粘液中に浮遊するかのように認められた.血液生化学検査では異常はなかった.内臓悪性腫瘍の皮膚転移との鑑別のため全身検索を施行したが,異常所見は認めなかった.以上よりmucinous carcinoma of the skinと診断した.前回術創部より辺縁を3cm離して,下は骨膜まで切除し,人工真皮植皮術を施行後,右大腿部より分層植皮術を施行した.術後経過は良好であり,現在まで再発・転移は認めていない.
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