Japanese
English
症例報告
右母指への皮膚転移で発見された腎細胞癌の1例
A case of renal cell carcinoma found after skin metastasis to the right thumb
石田 祐哉
1
,
是枝 哲
1
,
宮地 良樹
1
,
東 新
2
,
中村 英二郎
2
,
小川 修
2
Yuya ISHIDA
1
,
Satoshi KORE-EDA
1
,
Yoshiki MIYACHI
1
,
Shin HIGASHI
2
,
Eijiro NAKAMURA
2
,
Osamu OGAWA
2
1京都大学大学院医学研究科皮膚科
2京都大学大学院医学研究科泌尿器科学
1Department of Dermatology,Graduate School of Medicine,Kyoto University
2Department of Urology,Graduate School of Medicine,Kyoto University
キーワード:
腎細胞癌
,
皮膚転移
,
指尖部
Keyword:
腎細胞癌
,
皮膚転移
,
指尖部
pp.710-712
発行日 2006年7月1日
Published Date 2006/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100974
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要約 66歳,男性.1年前より右母指に疼痛・腫脹などの炎症症状を繰り返していた.爪下に腫瘍を認め,グロームス腫瘍を疑われ当科を受診した.初診時,右母指爪下に易出血性の小豆大の赤褐色腫瘍を認めた.組織学的には淡明な細胞質をもつ上皮細胞が索状,胞巣状に増殖しており,転移性皮膚腫瘍が疑われた.腹部CTにより腎細胞癌と診断され,指尖部腫瘍は皮膚転移と診断し,腹腔鏡下左腎摘出術および指切断術を行った.腎細胞癌の場合には,皮膚転移もしくは他臓器転移が存在している進行例であっても,まず非治癒切除術を行った後に免疫療法を行っていることが少なくない.進行例でも原発臓器によっては手術が考慮されることは知っておくべきことである.
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