Japanese
English
原著
薬剤性Toxic Epidermal Necrolysisの2例
Two Cases of Drug-induced Toxic Epidermal Necrolysis
岡本 昭二
1
,
安良岡 勇
1
,
石田 久枝
1
,
藤田 優
1
Shoji OKAMOTO
1
,
Isamu YASURAOKA
1
,
Hisae ISHIDA
1
,
Masaru FUJITA
1
1千葉大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, School of Medicine, Chiba University
pp.29-33
発行日 1982年1月1日
Published Date 1982/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412202557
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症例1 32歳の男.コ・トリモキサゾールを2週間内服し,同時にベソザ・エースを3日間服用後にtoxic epidermal necrolysisが発生したが,プレドニソロン投与と補液により治癒した.投与した薬剤によるパッチテストは陰性であったが,原因薬剤としてコ・トリモキサゾールを想定した.
症例2 34歳の女.2ヵ月にわたる金チオリンゴ酸ナトリウム注射療法,ジクロフェナック・ナトリウムおよびクロルメザノン12日間内服,インドメサシン坐薬1日使用後に,toxic epidermal necrolysisと肝障害が生じて,プレドニソロン投与と補液により治癒した.クロルメザノンに対するパッチテストおよびリンパ球幼若化試験が陽性であったので,本症例におけるtoxic epidermal necrolysisの発生機序にクロルメザノンに対する遅延型過敏症が関与していると考えた.
さらに文献的に蒐集した本邦症例23例について考察を加えた.
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