Japanese
English
症例報告
眼瞼に発生した木村氏病の1例
A case of Kimura's disease around eyelid
川口 敦子
1
,
入澤 亮吉
1
,
坪井 良治
1
Atsuko KAWAGUCHI
1
,
Ryokichi IRISAWA
1
,
Ryoji TSUBOI
1
1東京医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Tokyo Medical University, Tokyo, Japan
キーワード:
木村氏病
,
眼瞼
,
花粉症
,
トリアムシノロンアセトニド
Keyword:
木村氏病
,
眼瞼
,
花粉症
,
トリアムシノロンアセトニド
pp.979-982
発行日 2007年11月1日
Published Date 2007/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101809
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要約 38歳,男性.5年前より右眼球周囲に皮下結節を自覚していた.当科初診時,右上下眼瞼および内眼角に鶏卵大,弾性軟の皮下結節と,右顎下腺部の腫脹が認められた.右眼瞼部の病理組織像では真皮浅層から皮下組織,筋層にわたって毛細血管の増生を伴うリンパ球と好酸球の密な浸潤が認められたため木村氏病と診断した.また血中好酸球数,IgE値が高値で,頭部CT検査では右眼瞼皮下に軟部陰影を示した.症状はステロイドの内服にて改善したが,その後,花粉症の時期に一致して同部位の腫脹を繰り返したため,その時期のみトリアムシノロンアセトニドの筋注を追加することで腫脹は軽快した.木村氏病は頭頸部に好発するが,そのなかで眼瞼部に生じる症例は2.7%と比較的稀である.
Copyright © 2007, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.