Japanese
English
今月の症例
眼瞼脂腺癌の1例―本邦報告132例についての検討
A case of sebaceous carcinoma of the eyelid:A review of 132 cases in Japan
五十嵐 直弥
1
,
永井 弥生
1
,
田村 敦志
1
,
石川 治
1
Naoya IGARASHI
1
,
Yayoi NAGAI
1
,
Atsushi TAMURA
1
,
Osamu ISHIKAWA
1
1群馬大学大学院医学系研究科皮膚病態学
1Department of Dermatology,Gunma University Graduate School of Medicine
キーワード:
脂腺癌
,
眼瞼
Keyword:
脂腺癌
,
眼瞼
pp.985-988
発行日 2006年10月1日
Published Date 2006/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101043
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要約 87歳,女性.初診2年前に右上眼瞼の皮疹に気づいた.右上眼瞼に10×5mmの辺縁が堤防状に隆起した淡紅色から黄白色の硬い結節があり,眼瞼結膜側にも連続していた.病理組織学的に腫瘍細胞は好塩基性の細胞と空胞細胞よりなり,空胞細胞はほう沫状の細胞質を有する成熟した脂腺細胞様で,核の大小不同,異型性を有していた.治療を希望しないため経過観察中である.1991~2005年までの本邦報告例132例を検討したところ,約半数が診断前に切開などの外科的処置を受けており,初期診断が困難な場合が多いと思われた.
Copyright © 2006, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.