Japanese
English
症例報告
左上眼瞼に生じたMALT lymphomaの1例
A case of MALT lymphoma on the left superior eyelid
井上 禎規
1
,
宮本 亨
1
,
奥山 典秀
2
,
河原 祥朗
3
,
高田 晋一
4
Sadanori INOUE
1
,
Toru MIYAMOTO
1
,
Norihide OKUYAMA
2
,
Yoshiro KAWAHARA
3
,
Shinichi TAKADA
4
1津山中央病院皮膚科
2津山中央病院形成外科
3津山中央病院内科
4津山中央病院病理部
1Division of Dermatology,Tsuyama Central Hospital
2Division of Plastic Surgery,Tsuyama Central Hospital
3Division of Internal Medicine,Tsuyama Central Hospital
4Division of Pathology,Tsuyama Central Hospital
キーワード:
MALT lymphoma
,
眼瞼
,
低悪性度Bリンパ腫
Keyword:
MALT lymphoma
,
眼瞼
,
低悪性度Bリンパ腫
pp.307-309
発行日 2005年3月1日
Published Date 2005/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100083
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要約
74歳,男性.左上眼瞼に皮下結節が生じ,2000年3月に当科を受診した.良性腫瘍を考えて経過観察していたが,結節が大きくなるため,2001年4月に切除術を施行した.組織学的所見では,胚中心様構造を有する濾胞を認め,その濾胞は中型で類円形の核を持つ腫瘍細胞よりなっていた.免疫組織化学的所見では,CD79a陽性,CD3陰性,CD5陰性,CD10陰性,cyclin D1陰性であった.組織学的にMALT lymphomaと診断した.その後,加療予定であったが,2年間,患者が来院せず2003年4月に再診した.左上眼瞼に再発した結節を認めたが,他部位には明らかな転移は生じていなかった.眼球近傍であることから全摘出は困難と考えて,放射線と抗癌剤にて加療し略治した.MALT lymphomaは低悪性度のリンパ腫とされるが,眼瞼近傍に生じた場合は機能的予後の面から初期治療が特に重要であると考えた.
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