Japanese
English
治療
グルタルアルデヒドによる尋常性疣贅の治療
Treatment of verruca vulgaris by glutaraldehyde
小松 俊郎
1
,
森 康記
1
,
高橋 和宏
1
,
赤坂 俊英
1
Toshiro KOMATSU
1
,
Yasuki MORI
1
,
Kazuhiro TAKAHASHI
1
,
Toshihide AKASAKA
1
1岩手医科大学医学部皮膚科学講座
1Department of Dermatology, Iwate Medical University School of Medicine, Morioka, Japan
キーワード:
尋常性疣贅
,
グルタルアルデヒド
Keyword:
尋常性疣贅
,
グルタルアルデヒド
pp.642-645
発行日 2007年7月1日
Published Date 2007/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101730
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要約 25%グルタルアルデヒドの外用療法を試みた尋常性疣贅13例の集計と奏効例1例を提示した.本治療は疣贅が特に掌蹠に多発し,液体窒素療法で難治の例を中心に行った.ほとんどの症例はグルタルアルデヒドの外用療法により,1~4か月間で疣贅が消退し,高い効果が示された.奏効した代表例は35歳,女性で,全身性エリテマトーデス(SLE)に対してプレドニン(R)が投与されている両手掌足底の多発性疣贅の症例で,3か月間のグルタルアルデヒドの外用療法で消退した.本治療は副作用として,稀に一次刺激性皮膚炎やアレルギー性接触皮膚炎を引き起こすことがあるため,注意深い経過観察と事前のインフォームド・コンセントを要する.
グルタルアルデヒドの外用療法は小児例,掌蹠などの多発例に対し,疼痛がなく簡便で効果的な治療方法であると考えた.
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