Japanese
English
症例報告
グルコン酸カルシウム注射部位に生じた皮膚石灰沈着症
Calcinosis cutis associated with intravenous injection of calcium gluconate
臼井 智彦
1
,
小谷 はるみ
1
,
花田 圭司
1
,
益田 浩司
1
,
末廣 晃宏
1
,
加藤 則人
1
,
岸本 三郎
1
Tomohiko USUI
1
,
Harumi KOTANI
1
,
Keiji HANADA
1
,
Koji MASUDA
1
,
Mitsuhiro SUEHIRO
1
,
Norito KATOH
1
,
Saburo KISHIMOTO
1
1京都府立医科大学大学院医学研究科皮膚病態制御学
1Department of Dermatology, Kyoto Prefectural University of Medicine, Kyoto, Japan
キーワード:
グルコン酸カルシウム
,
皮膚石灰沈着症
,
乳幼児
Keyword:
グルコン酸カルシウム
,
皮膚石灰沈着症
,
乳幼児
pp.609-612
発行日 2007年7月1日
Published Date 2007/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101721
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要約 症例1:生後11日,男児.症例2:1歳,男児.2例とも先天性心疾患手術後に末梢静脈よりグルコン酸カルシウムの点滴が行われた.症例1は点滴開始5日後,症例2は2週間後に点滴刺入部位に一致して皮下結節を認めた.単純X線所見よりグルコン酸カルシウムの注射による医原性の皮膚石灰沈着症と診断した.グルコン酸カルシウムの注射による皮膚石灰沈着症は,新生児,乳幼児に多く,明らかな血管外漏出がなくても石灰沈着を起こす可能性があるといわれている.治療に関しては,無治療でも1か月から1年の間に石灰沈着は消失すると報告されており,自験例においても特別な治療は行わず石灰沈着の改善を認めた.
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