Derm.2007
ベルリン回想
黒川 一郎
1
1三重大学医学部皮膚科
pp.70
発行日 2007年4月10日
Published Date 2007/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101647
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今年の4月,20年ぶりに,かつて留学していた地であり,当時壁で囲まれていた西ベルリンの下宿を訪れた.下宿は留学当時とあまり変わりなく,懐かしさはあったが,自分が予想していた感慨深さはあまり蘇ってこなかった.留学当時,冬期は東ドイツでは石炭を燃料に使っていて,その煙で喉をやられたのが懐かしい思い出の一つである.
首都ベルリンは大きく変貌した.東西を隔てていた壁はなくなり,立派な首相官邸府ができ,隔世の感がある.街はどこに行っても,道路工事,ビルの建築ラッシュであり,ドイツの活力を実感した.かつて西ベルリンの中心の繁華街であったクーフュルステンダムはさびれ,街の中心は旧東ベルリンに移動した.
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