Japanese
English
症例報告
結節性裂毛症の3例
Three cases of trichorrhexis nodosa
中 純
1
,
三浦 優子
1
,
坪井 良治
1
,
渡部 利枝子
2
,
今井 龍介
3
,
小川 秀興
1
Jun NAKA
1
,
Yuko MIURA
1
,
Ryoji TSUBOI
1
,
Rieko WATANABE
2
,
Ryusuke IMAI
3
,
Hideoki OGAWA
1
1順天堂大学医学部皮膚科学教室
2わたなべ皮膚科
3いまい皮膚科クリニック
1Department of Dermatology,Juntendo University School of Medicine,Tokyo,Japan
2Watanabe Dermatology Clinic,Saitama,Japan
3Imai Dermatology Clinic,Chiba,Japan
キーワード:
結節性裂毛症
,
粗毛
,
脱毛
Keyword:
結節性裂毛症
,
粗毛
,
脱毛
pp.491-494
発行日 2003年5月1日
Published Date 2003/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101537
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要約
結節性裂毛症の3例を経験した.症例は25歳,男性,37歳,男性,14歳,男性.いずれも不適切なヘアケア実施後数年で頭頂部に粗毛が出現した.いずれも頭髪は乾燥し光沢に乏しく,頭皮から2~5cmのところに白色点状物が混在し,同部位で容易に切断された.走査電顕による観察では,肉眼で白色点状物にみえる部分に一致して毛皮質ケラチン線維束の交錯,つまりpaint brush fractureが認められ,後天性結節性裂毛症proximal typeと診断した.今回の3例は頻回のブラッシングなどの過度なヘアケアの中止により,約半年で症状の改善を認めた.結節性裂毛症について自験例の考察に加え,若干の文献的考察を行った.
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