Japanese
English
症例報告
糖尿病と肝硬変・肝細胞癌患者にみられた後天性反応性穿孔性膠原線維症の1例
A case of aquired reactive perforating collagenosis in a diabetic patient with hepatic cell carcinoma and liver cirrhosis
松井 矢寿恵
1
,
山本 都美
1
,
坪井 廣美
1
Yasue MATSUI
1
,
Tomi YAMAMOTO
1
,
Hiromi TSUBOI
1
1独立行政法人国立病院機構横浜医療センター皮膚科
1Department of Dermatology, National Hospital Organization Yokohama Medical Center, Yokohama, Japan
キーワード:
後天性反応性穿孔性膠原線維症(ARPC)
,
肝細胞癌
,
肝硬変
,
C型肝炎
,
糖尿病
Keyword:
後天性反応性穿孔性膠原線維症(ARPC)
,
肝細胞癌
,
肝硬変
,
C型肝炎
,
糖尿病
pp.221-223
発行日 2007年3月1日
Published Date 2007/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101443
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要約 76歳,男性.52歳より2型糖尿病に罹患し,インスリンの投与でコントロールされていた.75歳時,C型肝炎に伴って肝細胞癌を発症し,同時期より体幹に皮疹が出現,拡大した.初診時,全身皮膚の黄染・腹部膨満がみられ,両肩から上腕・上背部には小豆大までの,褐色の痂皮が付着する病変が散見された.病理組織所見では,経皮排出像を認めた.塩酸ミノサイクリンの経口投与開始から7週後に皮疹は軽快した.自験例は糖尿病と肝細胞癌を基礎にもつ後天性反応性穿孔性膠原線維症(ARPC)の症例であった.ARPCは糖尿病患者に多く発症し,時に肝硬変・肝細胞癌にも合併する.自験例においてはその両者のARPC発症における関与を考えた.
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