Japanese
English
症例報告
抗酸菌感染症における薬剤誘発性の好中球性皮膚症
Drug-induced neutrophilic dermatosis in mycobacteriosis
中島 英貴
1
,
池田 光徳
1
,
山本 康生
1
,
小玉 肇
1
Hideki NAKAJIMA
1
,
Mitsunori IKEDA
1
,
Yasuo YAMAMOTO
1
,
Hajime KODAMA
1
1高知医科大学医学部皮膚科学教室
1Depertment of Dermatology,Kochi Medical University School of Medicine
キーワード:
好中球性皮膚症
,
薬疹
Keyword:
好中球性皮膚症
,
薬疹
pp.1096-1098
発行日 2003年11月1日
Published Date 2003/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101399
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55歳,女性.右大腿骨骨髄炎と左無気肺を併発しており,さらに頚部と鼠径のリンパ節腫脹が出現した.リンパ節の培養からMycobacterium intracellulareが検出され,全身性非結核性抗酸菌症と診断した.INH,RFP,EBの三者併用は無効で,スパラ(R)を追加投与したところ,発熱とともに全身に膿疱と滲出性紅斑が出現した.スパラ(R)の投与中止後皮疹は消退したが,内服誘発試験により膿疱が再燃したため,acute generalized exanthematous pustulosisと考えた.骨髄炎,肺,リンパ節の病変が残存するため,クラリス(R)の投与に変更したところ,少数の膿疱が出没していたが,2か月後には膿疱がみられなくなり,これらの病変も著明に縮小した.クラリス(R)投与中の膿疱は,Herxheimer反応類似の機序で出現したと考えた.
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