Japanese
English
症例報告
頭部に生じた血管肉腫の1例―結節病変に対するrIL-2の術前投与について
A case of angiosarcoma on the head
江守 裕一
1
,
稲積 豊子
1
,
木村 俊次
1
Yuichi EMORI
1
,
Toyoko INAZUMI
1
,
Shunji KIMURA
1
1国家公務員共済組合連合立川病院皮膚科
1Division of Dermatology,Kyosai Tachikawa Hospital
キーワード:
血管肉腫
,
結節病変
,
rIL-2
,
拡大切除術
Keyword:
血管肉腫
,
結節病変
,
rIL-2
,
拡大切除術
pp.744-746
発行日 2003年7月1日
Published Date 2003/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101309
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67歳,男性.初診の約半年前から左前頭部に暗赤色斑を認め,その数か月後には,斑の中央部に隆起性病変が出現した.皮膚生検後,血管肉腫と診断し,recombinant interleukin-2(rIL-2)の局注を行い,病変部が縮小したところで拡大切除および全層植皮術を施行した.術後5か月経過した時点で,植皮部に暗紅色斑が出現した.斑の生検後,血管肉腫の再発と診断し,rIL-2の局注を再開し,2週間連日投与にて斑は消失した.病理組織学的には出血を伴い,異型内皮細胞が管腔形成傾向を示していた.これらの異型細胞は第VIII因子関連抗原が陽性を示した.自験例では,結節病変の縮小および再発病変の消失に対して,rIL-2局注が効果的であった.
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