Japanese
English
症例報告
低セレン血症患者にみられた爪甲白色変化の1例
A case of discoloration of the nail plate in selenium deficiency
稲宮 知美
1
,
櫻根 純子
1
,
倉知 貴志郎
1
Tomomi INAMIYA
1
,
Junko SAKURANE
1
,
Kishiro KURACHI
1
1市立豊中病院皮膚科
1Department of Dermatology,Toyonaka Muncipal Hospital
キーワード:
セレン欠乏
,
長期経管栄養
,
爪甲白色変化
Keyword:
セレン欠乏
,
長期経管栄養
,
爪甲白色変化
pp.999-1001
発行日 2006年10月1日
Published Date 2006/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101046
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要約 29歳,男性.脳性麻痺にて長期経管栄養中,爪の白色化を主訴に受診した.血清セレン濃度の著明な低下を認め,低セレン血症に伴う爪甲白色変化と診断した.心病変などの重篤な合併症は認めなかった.セレンを含む微量元素補給飲料テゾン (R)の経口投与を行い爪甲白色変化の改善を認めた.これまでセレン欠乏における爪変化は爪床の白色変化とされていたが,自験例では爪近位部より改善したことより,爪床ではなく爪甲の変化と考えた.経管栄養患者において爪甲の白色変化をみた場合,セレン欠乏を念頭に置く必要がある.
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