Japanese
English
症例報告
経過中に下肢に特異疹が出現した慢性骨髄性単球性白血病の1例
A case of chronic myelomonocytic leukemia with cutaneous infiltration in lower extremeties
山城 栄津子
1
,
半仁田 優子
2
,
山本 雄一
1
,
中里 哲郎
3
,
野中 薫雄
2
Etsuko YAMASHIRO
1
,
Yuko HANNITA
2
,
Yuichi YAMAMOTO
1
,
Tetsuro NAKAZATO
3
,
Shigeo NONAKA
2
1那覇市立病院皮膚科
2琉球大学医学部器官病態医科学講座皮膚科学分野
3那覇市立病院内科
1Division of Dermatology,Naha City Hospital
2Division of Dermatology,Department of Organ-oriented Medicine,Faculty of Medicine,University of the Ryukyus
3Division of Internal Medicine,Naha City Hospital
キーワード:
慢性骨髄性単球性白血病(CMMoL)
,
特異疹
,
成人T細胞性白血病
Keyword:
慢性骨髄性単球性白血病(CMMoL)
,
特異疹
,
成人T細胞性白血病
pp.729-732
発行日 2006年7月1日
Published Date 2006/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100979
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要約 53歳,男性.2003年5月に慢性骨髄性単球性白血病(CMMoL)と診断され,輸血のみの対症療法の経過中,下肢に自覚症状のない米粒大の丘疹,母指頭大の結節性病変が多発,急速に拡大した.組織学的には真皮から脂肪織にかけて密な核異型のある腫瘍細胞が浸潤し,表皮および真皮乳頭層には細胞浸潤はなかった.表面マーカー検索ではCD4,CD8,CD19,CD20すべて陰性で,myeloperoxidase染色が陽性であることよりCMMoLの特異疹と診断した.CMMoLの特異疹は1985年以降19例の報告があり,平均年齢67.4歳,皮疹出現後の生存期間は平均7.2か月,皮疹の性状は丘疹型が多く,分布は四肢,体幹などに多発する例が多い.自験例は下肢伸側に限局し,特異疹の中では稀な臨床像といえる.化学療法は行わず輸血のみ施行し,同年10月に敗血症で死亡するまで特異疹は不変であった.
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