Japanese
English
症例報告
手背に発症し,急速にintransit metastasisをきたした有棘細胞癌
A case of squamous cell carcinoma on the dorsum of the hand,showing acute intransit metastasis
干谷 奈穂
1
,
尾藤 利憲
1
,
福永 淳
1
,
鶴 顕太
1
,
市橋 正光
1
,
辻本 浩
2
Naho HOSHITANI
1
,
Toshinori BITO
1
,
Atsushi FUKUNAGA
1
,
Kenta TSURU
1
,
Masamitsu ICHIHASHI
1
,
Hiroshi TSUJIMOTO
2
1神戸大学大学院医学系研究科医科学専攻応用分子医学皮膚科
2関東労災病院心療内科精神科
1Division of Dermatology,Depertment of Clinical Molecular Medicine,Translational Medical Faculty of Medicine,Kobe University Graduate School of Medicine
2Depertment of psychosomatic medicine,Kansai Rosai Hospital
キーワード:
有棘細胞癌
,
intransit metastasis
,
肺転移
Keyword:
有棘細胞癌
,
intransit metastasis
,
肺転移
pp.1071-1074
発行日 2004年11月1日
Published Date 2004/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100863
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61歳,女性.2000年7月に,数十年前から存在していた右中指の紅色局面が隆起していることに気付いた.局面は急速に隆起,増大し,8月下旬には,同様に以前から存在していた右母指の紅色局面からも腫瘤が生じた.9月には右腋窩に,10月には右肘窩・前腕および上腕に硬貨大までの皮下腫瘤がほぼ同時に出現した.同年10月30日近医にて右中指腫瘤の生検施行,有棘細胞癌と診断され,当科に転院となった.11月22日に右前腕を近位1/3で切断し,術後,CAV療法を行うも,終了直後より右腋窩の腫瘤が急速に増大した.2001年1月31日右腋窩腫瘍切除術施行,硫酸ペプロマイシン筋注と放射線療法を併用し,皮膚腫瘍はほぼ消退したため,同年4月に退院となった.しかし,6月には右上肺野に肺転移が出現した.2002年7月下旬に転移性肺腫瘍による呼吸不全のため永眠された.
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