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特集 最近のトピックス2004 Clinical Dermatology 2004
4.皮膚疾患治療のポイント
全身型金属アレルギーにより惹起される汗疱状湿疹に対する金属除去療法―金属制限食および歯科金属除去について
Metal elimination therapy in the treatment of dyshidrotic dermatitis induced by systemic metal allergy:efficacy of metal elimination therapy and dental metal elimination
足立 厚子
1
,
堀川 達弥
2
Atsuko ADACHI
1
,
Tatsuya HORIKAWA
2
1兵庫県立加古川病院皮膚科
2神戸大学大学院医学系研究科皮膚科学教室
1Depertment of Dermatology,Hyogo Prefectural Kakogawa Hospital
2Depertment of Dermatology,Kobe University and Graduate School of Medicine
キーワード:
金属接触アレルギー
,
全身型金属アレルギー
,
金属制限食
,
歯科金属
,
汗疱状湿疹
Keyword:
金属接触アレルギー
,
全身型金属アレルギー
,
金属制限食
,
歯科金属
,
汗疱状湿疹
pp.107-112
発行日 2004年4月1日
Published Date 2004/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100659
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金属アレルギーには,接触アレルギー以外に食品中や歯科金属などに含まれる微量金属が全身的に吸収されて皮疹が惹起される全身型金属アレルギーがある.さまざまな形態の発疹がみられるが,最も頻度が多いのは汗疱状湿疹である.診断にはパッチテスト,および可能な場合,金属内服テストを併用して金属の関与の有無および金属アレルゲンを検索する.治療はその金属との接触の回避を徹底し,軽快しない場合,該当金属を含有する食品の摂取制限もしくは該当金属を含有する歯科金属の除去を行う.ただしパッチテスト陽性すなわち全身型金属アレルギーではないこと,厳格な金属制限食は微量元素欠乏をきたすことがあるので避けること,無効な場合速やかに金属制限食を中止することなど注意が必要である.ミノサイクリンやアンタビュース内服による金属のキレートやクロモグリク酸ナトリウム内服による腸管での吸収抑制も有効な場合がある.
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