Derm.2006
いざという場合に
小出 まさよ
1
1浜松赤十字病院皮膚科
pp.136
発行日 2006年4月1日
Published Date 2006/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100632
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私の勤務する病院では,年1回大掛かりな災害医療訓練が行われる.当日職員はトリアージ,軽症,中等症,重症などの班に割り振られ,赤十字のヘルメットをかぶり,それぞれのゾーン別に色分けされたベストを着用する.模擬患者になるのは看護学生たち.ガラスの破片が突き刺さるなどの特殊メイクをして本番さながらの彼らは,熱演のあまり本当に過呼吸を起こしてしまう人が出るほどである.
皮膚科医は例年軽症班に配属されることが多く,主に多くの外傷の処置にあたってきた.ところが今年は医師数の減少のためか中等症班に配属された.次々に運び込まれるいかにもひどそうな外傷や,胸痛,煙を吸った呼吸苦などなど.限られた検査でどれを優先させるべきか,どんな応急処置が適当か,訓練とはいえ結構緊張した時間を過ごした.
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