Japanese
English
症例報告
トラニラストが有効であった顔面播種状粟粒性狼瘡の1例
A case of lupus miliaris disseminatus faciei successfully treated with tranilast
佐藤 可代
1
,
棟方 貴子
1
,
秋田 尚見
1
,
柳谷 文彦
2
Kayo SATO
1
,
Takako MUNAKATA
1
,
Naomi AKITA
1
,
Fumihiko YANAGIYA
2
1青森市民病院皮膚科
2柳谷皮膚科
1Department of Dermatology,Aomori City Hospital
2Yanagiya Dermatology Clinic
キーワード:
顔面播種状粟粒性狼瘡(LMDF)
,
トラニラスト
Keyword:
顔面播種状粟粒性狼瘡(LMDF)
,
トラニラスト
pp.259-261
発行日 2006年3月1日
Published Date 2006/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100543
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72歳,女性.トラニラストが有効であった顔面播種状粟粒性狼瘡(LMDF)の1例を経験した.初診5か月前より,顔面に難治性の紅色丘疹が出現した.組織学的に乾酪壊死を伴う類上皮細胞性肉芽腫を認めた.テトラサイクリン,ジアフェニルスルホン(DDS)の内服を行うも副作用のため使用中止となった.トラニラストを内服したところ,投与2週目より丘疹は縮小傾向を示し,投与2か月後には著明に改善した.近年LMDFの治療には,テトラサイクリンやDDSがよく用いられているが,無効な場合や副作用の出現により使用できない場合も少なくない.トラニラストはこれらの薬剤に比べ重篤な副作用が少なく,LMDFの治療において試みる価値のある薬剤であると考えられた.
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