連載
アメリカで皮膚科医になって(4)―From Japan to America:American Life as a Physician-Scientist
藤田 真由美
1
1コロラド大学皮膚科
pp.938-939
発行日 2005年8月1日
Published Date 2005/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100267
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金持ちほど長生きする(Life at the top is longer)
アメリカでは金持ちほど良い暮らしをして,長生きをする.金持ちが豊かな良い暮らしをするのは古今通じて世界共通のことであるが,アメリカの金持ちの長生きの原因はアメリカ社会の仕組みと大きく関連している.犯罪,事故などが金持ちほど少ないことも一因ではあるが,大人の死因の大半は心筋梗塞,脳卒中,癌の3大疾患であることを考えると,健康に関する意識の違いと実際に受ける医療の違いが大きく貢献していることが想像できよう.医療の質が病院によって多少異なるのは日本でも同じであろうが,アメリカではこれにさらに保険制度が絡んでくるので,より複雑である.アメリカの医療保険は多種類あることは前回説明したが,個々の保険によって病院が限定され,カバーする診療内容,検査,薬,手術が異なってくるし,カバーする金額も異なる.
では,実際に心筋梗塞になった場合にどう違うのか.ニューヨークタイムズ紙に,3人のニューヨーカーの顛末が載っていたので,ここにまとめてみる.
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