Japanese
English
症例報告
ステロイドを含む多剤併用療法に反応した瘢痕性類天疱瘡の1例
A case of cicatricial pemphigoid improved by a combination therapy including oral corticosteroid
舛 明子
1
,
笹井 収
1
,
菊地 克子
2
,
相場 節也
2
,
駒井 礼子
3
,
橋本 隆
3
Akiko MASU
1
,
Shu SASAI
1
,
Katsuko KIKUCHI
2
,
Setsuya AIBA
2
,
Ayako KOMAI
3
,
Takashi HASHIMOTO
3
1いわき市立総合磐城共立病院皮膚科
2東北大学大学院医学系研究科内科病態学講座皮膚科学分野
3久留米大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology,Iwaki Kyoritsu General Hospital
2Department of Dermatology,Tohoku University Graduate School of Medicine
3Department of Dermatology,Kurume University School of Medicine
キーワード:
瘢痕性類天疱瘡
,
多剤併用療法
Keyword:
瘢痕性類天疱瘡
,
多剤併用療法
pp.132-134
発行日 2005年2月1日
Published Date 2005/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100034
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要約
67歳,女性.多発性の口腔内,咽頭,喉頭,陰部のびらんを繰り返していた.陰部からの生検組織像で表皮下水疱の形成を認め,1M食塩水剥離皮膚を基質とした蛍光抗体間接法ではIgG,IgAが表皮側に陽性を示した.瘢痕性類天疱瘡と診断し,プレドニゾロン30mg/日,テトラサイクリン1,000mg/日,ニコチン酸アミド900mg/日,ジアフェニルスルホン50mg/日の併用内服療法を開始した.治療への反応は良好で,粘膜病変は上皮化し,新生を認めなかった.しかし,副作用としてステロイド糖尿病,溶血性貧血が出現した.瘢痕性類天疱瘡の治療においては,長期にわたる病勢のコントロールを要するため,副作用の出現にも注意をはらう必要がある.
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