連載 手術・手技シリーズ
⑥鼻茸切除術
伊藤 尚
1
1大阪医科大学耳鼻咽喉科学教室
pp.481-485
発行日 2001年6月20日
Published Date 2001/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411902388
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はじめに
鼻茸は固有鼻腔にみられる炎症性腫瘤で,多くの場合,副鼻腔病変を伴うことが多い。原則的に鼻茸を伴った慢性副鼻腔炎に対しては,単独で鼻茸切除術を行うのは適切ではなく,内視鏡下鼻内副鼻腔手術(ESS)の中の1段階として鼻茸切除術が行われている。症例によっては,鼻中隔矯正術や下鼻甲介粘膜切除術などの鼻腔形態の改善を目的とした手術が必要な場合もある。患者の都合により入院できないことや,合併症や高齢のため低侵襲の手術しかできない場合もある。さらに,副鼻腔に病変がなく中鼻道から鼻茸を認める場合には,鼻閉の改善を目的として鼻茸切除術のみが必要となってくる。
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