目でみる耳鼻咽喉科
舌根部異所性甲状腺の1例
嘉村 恵理子
1
,
馬場 俊吉
1
,
神尾 友信
1
,
小津 千佳
1
,
福元 晃
1
,
野中 学
1
1日本医科大学附属千葉北総病院耳鼻咽喉科
pp.254-255
発行日 2001年4月20日
Published Date 2001/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411902327
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異所性甲状腺には甲状腺原基の下降障害と迷入によるものがある。下降障害は甲状舌管の存在した頸部正中に発生し,舌根部に位置するものが45.1%を占め,その約70%が異所性甲状腺が唯一の甲状腺である。迷入は固有位置の甲状腺のほかに下降路に伴った部位や下降路とは全く異なった鼻・副鼻腔,卵巣など多くの部位に発生する。今回,下降障害により発生学的位置異常をきたし,舌根部に存在した異所性甲状腺を経験したので報告する。
症例:25歳女性。
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