トピックス 耳鼻咽喉科領域の真菌症—診断と治療
2.外耳・中耳の真菌症
星野 知之
1
1浜松医科大学耳鼻咽喉科学教室
pp.781-785
発行日 1994年9月20日
Published Date 1994/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411900980
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1.外耳道の真菌症
耳の真菌症は,わが国では「外耳道真菌症」,英語ではotomycosisと一般に呼ばれる。Otomycosisは,“外耳道の真菌症”と書かれており,中耳の真菌症は含まれない。中耳の真菌症は時に報告があるがその数は少ない。何ら病的所見のない耳の耳垢でも22%で真菌が培養され,湿った痂皮では80%で真菌がみられたとの報告1)があり,通常は異常な増殖をしないが,種々の病態に合併して増殖する。
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