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特集 知っておきたい耳鼻咽喉科疾患の病理
1.中耳・外耳疾患
1. Pathology of tumors of the middle ear and the external ear
横山 哲也
1
,
佐藤 宏昭
2
Tetsuya Yokoyama
1
1盛岡赤十字病院耳鼻咽喉科
2岩手医科大学耳鼻咽喉科学教室
pp.449-456
発行日 2006年6月20日
Published Date 2006/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411100704
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Ⅰ. はじめに
聴器腫瘍は基本的に耳鼻咽喉科医が診断し加療する疾患であるが,耳介や外耳道は皮膚科医や形成外科医が扱うことも多い。頭頸部癌取扱い規約に聴器癌の記載はなく,耳介癌はUICCのTNM分類でも皮膚腫瘍として取り扱われている。聴器腫瘍は発生部位により耳介腫瘍,外耳腫瘍,中耳腫瘍に分類されるが,皮膚,軟骨,骨,粘膜が複雑に存在する器官であり,表1に示すようにその病理組織型は多岐にわたる。
本稿では諸家の報告をもとに聴器(耳介,外耳道,中耳)腫瘍を概説したうえで,典型的な鼓室型グロムス腫瘍例と鼓室型グロムス腫瘍との鑑別が困難であった中耳カルチノイド腫瘍例を呈示する。
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