トピックス 耳鼻咽喉科とリハビリテーション
難聴のリハビリテーション—1)補聴器
石神 寛通
1
1愛知医科大学耳鼻咽喉科学教室
pp.527-532
発行日 1993年7月20日
Published Date 1993/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411900743
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
聴覚障害の補償にっいての論議のさい,その障害が言語習得以前からのものか,習得以後のものかによって,取り組み方が全く異なってくることはよく知られている。
“Rehabilitation”という用語については,未だに適切な訳語がないが,傷害あるいは疾病によって失われた機能の回復を目指すものであって,WHOのいう医学の第4相に当たる。第3相に当たる狭義の治療などは一応終了したものを対象とする。したがって本稿では主として成人の中途からの聴覚障害者を対象とした話となる。対象の大部分が中年以降であり,近年年配者の数および比率が増大してきていることに問題がある。
Copyright © 1993, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.