トピックス 耳鼻咽喉頭頸部領域の自己免疫疾患—最近の知見
シェーグレン症候群
山下 敏夫
1
,
友田 幸一
1
1関西医科大学耳鼻咽喉科学教室
pp.189-195
発行日 1993年3月20日
Published Date 1993/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411900689
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はじめに
シェーグレン症候群(以下Sjs)は涙腺や唾液腺など外分泌腺の慢性炎症による乾燥症状を基本症状とする疾患である。
1933年Henrik Sjögrenが口腔および眼の著明な乾燥感を伴った関節炎患者を報告1)して以来,その原因について多くの研究がなされてきた。Sjsに自己免疫疾患ないしは膠原病の合併が多い事や免疫の応答系であるリンパ球の異常がみられることから,現在ではSjsは慢性全身性自己免疫疾患であるとの考えが固まりつつある。
本稿では自己免疫疾患としてのSjsの疾患概念,臨床症状,診断法,病因などについて総説的に述べてみたい。
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