トピックス 副鼻腔のエアロゾル療法
保険医療よりみたネビュライザー療法の現状と将来の展望—医療保険論の視点から
北嶋 俊之
1
1北嶋医院
pp.23-28
発行日 1992年1月20日
Published Date 1992/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411900479
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I.はじめに
ネビュライザー療法が社会保険医療の場に適用され,脚光を浴びて登場したのは昭和26年である。
それは青森県より発議された社保診療上の疑義照会に対する,医療課長発簡の「疑義解釈通知」による。
しかしこの通知は既に消去されて存在しない。現在最も古い通知として残っているのは昭和27年4月静岡県基金発議に対する通知である。ネビュライザー療法については社保適用の当初から使用薬剤の選択と用量,対象疾患と部位,施行期間など,多くの制約を抱えて現在に至りているのがその歴史の断面である。
今回は使用薬剤,特に起点となる昭和40年代からの「医薬品再評価」および「薬事法第7次改正」前後の状況を資料・文献と共に紹介し,医療保険可論の視点に立って問題点の解析論究を試みる。
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