座談会
健康保険の現状と将来
桐沢 長徳
1
,
河本 正一
2
,
初田 博司
3
,
小暮 行雄
4
,
国友 昇
5
,
大橋 孝平
6
,
桑原 安治
7
,
中泉 行正
8
1東北大
2東京警察病院
3前日医大
4順大
5日大
6慈医大
7東医大
8研医会
pp.707-719
発行日 1961年6月15日
Published Date 1961/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410207259
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桐沢中泉博士がまだお見えになりませんから,私が司会という形でやらしていただきます。きようはお忙しいところ本当にありがとうございました。ご承知のように健康保険問題というのは,今,日本の医師会あるいは医学界全般を通じて非常に大きな問題で,新聞紙上を最近賑わしている問題でありますが,しかし社会一般の通念からいつて,保険制度というものは,どうしてもなくてはいけないものには違いないのですが,ただ実際に,今の制度そのものが,非常に沢山の欠点を持つているということが問題にされているわけです。しかも,此処には開業医の方もおられますし,病院勤務の方もおられる。それから私立や官立の大学関係の方もおられる。従つて,そういう方々がみんな保険に対して困つておられ,あるいは不満を持つておられるとしてもその中心点は多少ずつ違うと思いますから,そういう問題点をいろいろ具体的に検討していただいて,それからそれに対して将来どんなふうに改善されて行くべきであろうかということの希望,また学会にもいろいろな諮問が出るというようなことも伺つておりますから,そういう場合に,われわれとしてどういうふうな注文を出すべきかということについて御遠慮なく話していただぎたいと思います。つまり,これらの問題について読者の方々と一緒に考えたいというのが,この会の目的だろうと思います。
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