目でみる耳鼻咽喉科
鼻・副鼻腔骨原性腫瘍および歯原性腫瘍とMRI
田島 文司
1
,
船井 洋光
1
,
小川 恵子
1
1都立府中病院耳鼻咽喉科
pp.906-907
発行日 1991年12月20日
Published Date 1991/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411900461
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鼻・副鼻腔領域および歯科領域では骨や歯の充填物の影響から,X線CTではアーチファクトが生じやすく病巣を的確に捕えがたい。一方,MRIはこのようなアーチファクトがなく病巣の内容や範囲をより的確に捕えられる。従って,骨原性及び歯原性腫瘍ではMRIが重要な画像診断となる。また,X線CTと比較してMRIは組織特異性が高い。しかし,組織や内容成分と信号強度との関連が十分明らかにされておらず一層の知見の集積が必要である。
本稿では,鼻・副鼻腔骨原性腫瘍2症例(fibrous dysplasia,cavernous hemangioma),歯原性腫瘍1症例(calcifyimg odontogenic cyst)の病理組織とMRIを対比して呈示する。いずれも比較的稀な疾患であり,一施設では十分な症例数が集積できず各施設からの今後の検討が必要である。
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