特集 外来診療マニュアル—私はこうしている
II.外来治療の実際—私の処方
35.声門下喉頭炎
吉田 哲二
1
1聖マリア病院耳鼻咽喉科
pp.218-219
発行日 1991年11月5日
Published Date 1991/11/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411900431
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はじめに
後天性で喉頭に主在する急激な上気道狭窄を呈する疾患は,一般的に「クループ」と呼ばれていた.その中でジフテリアによるものを真性クループ,非ジフテリア性のものを仮性クループとして区別するようになった.また以前は仮性クループの中には,急性喉頭蓋炎などの声門上部の病変に対しても用いられてきたが,現在ジフテリアを除く声門下の炎症性病変を“いわゆる仮性クループ”として取り扱われている.
しかし仮性クループに含まれる各疾患は,現在教科書でも統一されていない.ここでは最も一般的に仮性クループとして広く呼ばれている急性声門下喉頭炎について主に述べ,最後に鑑別疾患として急性喉頭気管気管支炎と急性声門下浮腫(アレルギー性声門下喉頭炎)について触れる.
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