特集 外来診療・診断のピットフォール
各論:代表的な疾患のピットフォール 呼吸器
喉頭軟化症だと思ったら声門下血管腫
長谷川 久弥
1
HASEGAWA Hisaya
1
1東京女子医科大学附属足立医療センター新生児科
pp.398-400
発行日 2025年4月1日
Published Date 2025/4/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000002320
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症例
3か月,女児
現病歴:在胎38週6日,2920 gにて出生。生後問題なく,予定通り産院を退院した。
退院後,母親は哺乳時に児の喉がゴロゴロ鳴るのが気になっていたが,初産であり,「赤ちゃんはこんなものか」と様子をみていた。次第に哺乳時,啼泣時の喘鳴が目立つようになり,1か月健診を受診し相談したところ,医師から「軽い喉頭軟化症だと思います。成長で治るので様子をみてください」と言われた。この時点での体重増加は良好で,安静時には喘鳴は聞かれなかった。家で様子をみていたが,次第に哺乳に時間がかかるようになり,安静時にも喘鳴が聞かれるようになったことから,近医を受診,精査目的に当科に紹介になった。

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