トピックス 人工中耳・人工内耳
人工中耳の実際
暁 清文
1
,
柳原 尚明
1
1愛媛大学医学部耳鼻咽喉科
pp.463-468
発行日 1990年6月20日
Published Date 1990/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411900080
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はじめに
人工中耳は「音を振動エネルギーに変換して内耳に伝える」という中耳の機能を代行する機器である。補聴器が増幅した音をイヤホンから聞かせるのに対し,人工中耳は直接耳小骨を駆動して音を聞かせるため,音質が良好でハウリングが起こらず,外耳道を塞ぐイヤホンも不用である。人工中耳にはいくつかの方式が考按されているが,本邦で開発されたのはセラミック振動子でアブミ骨を駆動する直接駆動方式と呼ぼれる装置である。この方式の人工中耳の概要や動作原理の詳細については先に述べられているので,本稿では当科における適応症例の選択基準,手術法の実際ならびに手術成績について概説する。
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