医療ガイドライン
耳鼻咽喉科における真菌検査—同定:カンジダ症について
村井 信之
1
1獨協医科大学耳鼻咽喉科
pp.257-263
発行日 1990年3月20日
Published Date 1990/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411900046
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はじめに
現在の臨床細菌検査は一般細菌に重点が置かれており,真菌は軽視される傾向がある。この原因としては白癬などの皮膚科真菌症の検査は皮膚科で行われ,検査室に提出される機会が少いこと,また,真菌症の治療のためには詳細な菌種の同定は必ずしも必要としないことなどがあげられる。
一方,近代医療の副現象ともいえるOppor—tunistic infectionの増加が問題となっている。この中で真菌の病原菌としての役割は大きいことから,これらの分離,同定の技術は不可欠であり,検査の需要も増大するものと思われる。
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