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今月の特集2 薬剤耐性カンジダを考える
カンジダの同定・薬剤感受性試験
Identification and breakpoints of Candida
川上 小夜子
1
1国立感染症研究所 薬剤耐性(AMR)研究センター2室
キーワード:
Candida
,
同定
,
ブレイクポイント
,
CLSI M27 Ed4
,
M60 Ed1
Keyword:
Candida
,
同定
,
ブレイクポイント
,
CLSI M27 Ed4
,
M60 Ed1
pp.778-785
発行日 2020年7月15日
Published Date 2020/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542202413
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Point
●合成発色基質培地上のコロニーの色調でカンジダ属の菌種を鑑別する場合には,Candida albicansに類似し抗真菌薬に耐性傾向が高いC. dubliniensisが存在することに留意する.
●新興病原体として注目されているC. aurisは多剤耐性株が多く報告されているが,従来法での同定は困難である.マトリックス支援レーザー脱離イオン飛行時間質量分析(MALDI-TOF MS)では,ブルカージャパン社のMALDI Biotyperでもビオメリュー社のVITEK®MSでも最新バージョンのデータベースで同定することが可能である.
●わが国で市販されているカンジダ属菌の微量液体希釈用パネルは米国臨床検査標準協会(CLSI)のM27-A3(2008年)の判定基準が採用されているが,CLSIから2017年に新たに出された判定基準のM27 Ed4,M60 Ed1や欧州抗菌薬感受性試験委員会(EUCAST)の2020年版判定基準とは大きく異なっており,見直しが必要な時期にきていると思われる.
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