Japanese
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特集 唾液腺腫瘍の診療最前線
《診断》
超音波検査—ガイド下細胞診も含めて
Ultrasonographic diagnosis of salivary gland tumors(including fine needle aspiration cytology)
八木 正夫
1
Masao Yagi
1
1関西医科大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科学講座
キーワード:
Salivary gland tumor
,
Elastography
,
fine needle aspiration cytology
,
pleomorphic adenoma
Keyword:
Salivary gland tumor
,
Elastography
,
fine needle aspiration cytology
,
pleomorphic adenoma
pp.684-691
発行日 2020年8月20日
Published Date 2020/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411202477
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POINT
●超音波検査は唾液腺の腫瘍性疾患における初期診断ツールであるが,エラストグラフィを含めて超音波検査における唾液腺腫瘍診断のエビデンスは少ない。
●骨に隠れる部位の観察には不向きである。例えば舌下腺,耳下腺深葉腫瘍や,副咽頭間隙進展例,神経浸潤や神経鞘腫の側頭骨内進展などは評価困難である。
●多形腺腫とワルチン腫瘍それぞれの特徴を知ることが唾液腺超音波検査の第一歩である。囊胞性変化を示す無エコーはワルチン腫瘍のほうが多くより内部不均一で,分葉状を示すものは多形腺腫に多い。また多形腺腫は低血流,ワルチン腫瘍の血流は豊富なことが多い。
●良悪性の鑑別には境界不明瞭と辺縁の形状が重要であるが,組織型によってオーバーラップする超音波像が多く,境界や辺縁の性状のみで良悪性の判断はできない。そのため超音波ガイド下穿刺吸引細胞診を正確に行うことが重要である。
*本論文中,動画マークのある箇所につきましては,関連する動画を見ることができます(公開期間:2023年8月)。
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