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特集 補聴器と人工聴覚器の最前線2020
《有効活用するためのポイント》
日本における補聴器の現状と医療費控除制度
Current status of hearing aids in Japan and the medical expense deduction system
小川 郁
1
Kaoru Ogawa
1
1慶應義塾大学医学部耳鼻咽喉科学教室
pp.34-40
発行日 2020年1月20日
Published Date 2020/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411202275
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POINT
●JapanTrak2018にみる日本における補聴器の現状として,欧米に比べて補聴器購入に際しての耳鼻咽喉科受診率,補聴器満足度,補聴器装用率の低さが顕著であった。
●2018年から補聴器に関する医療費控除制度が発足し,補聴器相談医が発行する「補聴器適合に関する診療情報提供書(2018)」によって,当該年度の確定申告における医療費控除の対象となることになった。
●認知症の危険因子の一つに「難聴」が挙げられ,今後,補聴器の重要性がますます高くなることが予測される。
●補聴器に関する医療費控除制度にはまだ多くの問題はあるが,今後,この制度を正確に運用し,難聴者→補聴器相談医での診断→「補聴器適合に関する診療情報提供書(2018)」→補聴器外来または認定補聴器専門店という,補聴器購入の流れの確立が必要である。
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