Japanese
English
Review Article
加齢性難聴と補聴器を取り巻く諸問題
Various problems in age-related hearing loss and hearing aids
小川 郁
1,2
Kaoru Ogawa
1,2
1オトクリニック東京
2慶應義塾大学医学部耳鼻咽喉科学教室
キーワード:
認知症
,
超高齢社会
,
コロナ禍
,
補聴器支給制度
,
補聴器適合
Keyword:
認知症
,
超高齢社会
,
コロナ禍
,
補聴器支給制度
,
補聴器適合
pp.644-652
発行日 2023年7月20日
Published Date 2023/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411203441
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Summary
●加齢性難聴は言語機能および思考,情動などの精神活動にも深く関わっている。
●難聴は認知症の危険因子であり,難聴への介入は認知症の予防法として最も有効である。
●加齢性難聴の治療法や進行の予防法はいまだなく,現時点では補聴器による介入が主である。
●コロナ禍による高齢者の「コロナフレイル」が社会的懸念となっており,高齢者の社会活動の活発化に加えて,難聴対策が喫緊の課題となっている。
●日本では補聴器が適切に普及しているとは言いがたい。
●今後,高齢者の聴覚検診の整備,および補聴器購入に際しての公的補助制度や補聴器供給システムの改善など,難聴対策が進むことを期待したい。
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