特集 癌診療に役立つ最新データ
Ⅱ.甲状腺癌
甲状腺癌の診断に関する最新のデータ
杉谷 巌
1
,
山田 恵子
2
,
池永 素子
3
Iwao SUGITANI
1
1癌研究会附属病院頭頸科
2癌研究会附属病院放射線診断科
3癌研究会附属病院細胞診断部
pp.35-41
発行日 2002年10月30日
Published Date 2002/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407905010
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
わが国において甲状腺癌全体の85%以上を占める乳頭癌の診断は超音波,細胞診により容易であり,診断率は100%に近い.CT,MRIやシンチグラフィは腺外浸潤や遠隔転移の診断にのみ有用である.転移のない被包型の濾胞癌の術前診断は困難である.髄様癌は血中カルシトニン高値により診断できるが,最近では遺伝性の診断に遺伝子検査が行われるようになってきている.未分化癌,悪性リンパ腫の診断には生検を要する場合もある.
Copyright © 2002, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.