増刊号 臨床力UP! 耳鼻咽喉科検査マニュアル
Ⅰ 聴覚検査
12 新生児聴覚スクリーニング検査
仲野 敦子
1
1千葉県こども病院耳鼻咽喉科
pp.74-79
発行日 2017年4月30日
Published Date 2017/4/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411201237
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●目的
・先天性難聴児の早期発見
・難聴児の早期発見,早期診断による早期の療育開始
先天性難聴の出現頻度は1000人に1〜2人といわれている。早期に難聴の発見・診断を行い,早期に補聴器装用を開始し療育へ繋げることにより,先天性難聴児の言語発達は良好になる。補聴器を装用しても効果が十分ではない重度難聴児に対する人工内耳手術を1歳で実施するためには,新生児聴覚スクリーニングでの難聴発見が必須となる。
●対象
・理想的には,全新生児が検査対象
新生児期に実施するため,耳鼻咽喉科ではなく,産科または小児科で実施される。産科で入院中に実施されることがほとんどであるが,NICUなどに搬送された場合は,小児科で実施されることもある。現在は,公的補助のない地域が多く,スクリーニング機器を有する産科で出産し,保護者が希望した場合に検査が実施されている。
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