特集 ちょっと気になる新生児―お母さんの不安に答える
耳・鼻・のどの異常
新生児聴覚スクリーニング
鈴木 法臣
1
,
守本 倫子
1
SUZUKI Noriomi
1
,
MORIMOTO Noriko
1
1国立成育医療研究センター耳鼻咽喉科
pp.410-414
発行日 2025年4月10日
Published Date 2025/4/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000002103
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はじめに
小児の難聴は,診断が遅れると言語発達の遅れが顕著となり,学力の低下や社会参加への影響が生じるリスクが高くなる。先天性難聴児は出生1,000人に対して1~2人の頻度で認められる。わが国で新生児マススクリーニングとして公費により検査が実施されている先天性代謝異常症の頻度が,フェニルケトン尿症で80,000出生に1人,クレチン症で5,000出生に1人であることに比べても,先天性難聴の頻度は高い。

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