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特集② がん免疫療法のブレイクスルー—免疫チェックポイント阻害薬
メラノーマに対する免疫チェックポイント阻害薬の効果
Efficacy of immune checkpoint inhibitor for melanoma
丸木 雄太
1
,
近藤 俊輔
1
Yuta Maruki
1
,
Shunsuke Kondo
1
1国立がん研究センター中央病院先端医療科・希少がん対策室
pp.126-132
発行日 2016年2月20日
Published Date 2016/2/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411200828
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Point
●悪性黒色腫(メラノーマ)において2種類の免疫チェックポイント阻害薬〔ニボルマブ(nivolumab)・イピリムマブ(lpilimumab)〕が承認されている。免疫チェックポイント阻害薬は非小細胞肺がんにおいて承認が待たれる状態にあり,ほかのがん種でも開発が進められている。
●抗PD-1抗体であるニボルマブはT細胞の活性化を増強し,抗腫瘍効果を示し,抗CTLA-4抗体であるイピリムマブは腫瘍特異的CTL(細胞障害性T細胞)への抑制的シグナルをブロックし,抗腫瘍効果を発揮する。
●イピリムマブやニボルマブには免疫チェックポイント阻害薬特有の有害事象である,免疫関連有害事象(immune-related adverse events:irAE)が認められ,これに対する対応は重要である。
●ニボルマブやイピリムマブ以外の免疫チェックポイントを標的とした治療開発が始まっており,治療選択の広がりが期待される。
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